約 303,361 件
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/2186.html
autolink() P4/S08-030 カード名:バスケ部 一条康 カテゴリ:キャラクター 色:緑 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 パワー:3000 ソウル:1 特徴:《スポーツ》? 【永】応援 このカードの前のあなたのキャラすべてに、パワーを+500。 【起】[① このカードをレストする]あなたは自分の《スポーツ》?のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+2500。 全然・・・違うんだよな。 本当に“分かる”・・・ってこと レアリティ:R illust.- 応援+《スポーツ》?専用パンプ起動能力持ち。 《スポーツ》?専用パンプは1コスト+レストとそれなりに重いが応援効果と合わせると+3000となかなかに強力。 同作品の「千枝」の支援をはじめとして、《スポーツ》?デッキの支援としては優秀な1枚。
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/2226.html
autolink() P4/S08-072 カード名:一撃 カテゴリ:イベント 色:赤 レベル:2 コスト:1 トリガー:0 あなたは自分のスタンドしているキャラを1枚選びレストする。そうしたら、あなたは相手のスタンドしているキャラを1枚選び、レストし、相手に1ダメージを与える。(ダメージキャンセルは発生する) りせ「せ、先輩!?」 完二「一撃だ・・・」 レアリティ:C illust.安達洋介 象徴化の亜種。基本は前述のカードの通り。 追加コストとして自キャラレストが付いたが、代わりに相手キャラも同時にレストさせることができる。 相手のカードの状態によってパワーがパンプされる雪子&アマテラス等や、千枝&トモエの効果の誘発に有効。 逆にそれらのギミックを組み込まないのであれば、象徴化の方が使い勝手がいいだろう。
https://w.atwiki.jp/actors/pages/8824.html
セーラ・ウォードをお気に入りに追加 セーラ・ウォードのリンク #blogsearch2 セーラ・ウォードとは セーラ・ウォードの58%は食塩で出来ています。セーラ・ウォードの16%は嘘で出来ています。セーラ・ウォードの11%は鍛錬で出来ています。セーラ・ウォードの7%は果物で出来ています。セーラ・ウォードの4%は理論で出来ています。セーラ・ウォードの3%は呪詛で出来ています。セーラ・ウォードの1%はスライムで出来ています。 セーラ・ウォード@ウィキペディア セーラ・ウォード セーラ・ウォードの報道 『FBI:特別捜査班』 男女バディが迫真シーンに躍動|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞 【2021年おすすめ海外ドラマ】全米で大人気の『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』と『FBI:特別捜査班』がFOXチャンネルに登場!<4コマイラスト付> | FILMAGA(フィルマガ) - FILMAGA by Filmarks 『CSI:ニューヨーク』 セーラ・ウォード、米CBSの新作ドラマでFBI支局長に? | ニュース | 海外ドラマ - 海外ドラマNAVI 『インデペンデンス・デイ』の続編で、女優セーラ・ウォードが女性大統領役に挑戦! - シネマトゥデイ 冬のソナタ またでるよ 冬のソナタ 韓国KBSノーカット完全版 DVD BOX(初回限定 豪華フォトブックレット&スペシャル特典ディスク付) 本当に長い間、待たせてごめんなさい。「冬のソナタ」韓国KBSノーカット完全版をいよいよお届けします。 映像は韓国KBSのオリジナルそのままに、音楽に関してもユン・ソクホ監督が想いを込めて監修し、一部楽曲を変更しました。初回限定特典にはぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/ユン・ソクホ監督&田中美里の対談スペシャルDVDの他、DVDオリジナルポストカード、シリアルNo付 豪華フォトブックレット(20P)を封入しております。 今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!)に加えて、映像特典の【スペシャル短編集】には、ペ・ヨンジュンのスノーボードシーンの撮影風景も収録しています。 【ここが違う!8つのポイント】 ◆今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!) ◆ファン待望の「ダンシング・クィーン」「白い恋人たち」をついに収録。 ◆日本語吹替を再収録。萩原聖人さん、田中美里さんが担当、その他主要人物もなつかしいあの声で。 ◆本編は日本語字幕に加えて韓国語字幕も収録 ◆一部変更した楽曲をユン・ソクホ監督が想いを込めて監修!(一部BGMはオリジナル版より変更されています) ◆<初回限定特典1>スペシャルDVD:★ぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/★ユン・ソクホ監督&田中美里の対談 ◆<初回限定特典2>豪華フォトブックレット:シリアルNo付(20p) ◆<初回限定特典3>DVDオリジナルポストカード3枚 セーラ・ウォードのキャッシュ 使い方 サイト名 URL セーラ・ウォードの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ セーラ・ウォード このページについて このページはセーラ・ウォードのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるセーラ・ウォードに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/68.html
投稿日一覧>2008年8月 <7月 9月> 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 2008年8月 1日 オウカちゃん 戸棚通子02 戸棚通子01 ヘルマン(差分) 2日 弱音ハク 3日 この日の新作はないかまだ未登録ですぐぬぬ… 4日 亞北ネル 亞北ネル(携帯ver) ヒカル(エンジェリックレイヤー) プレセア・コンバティール 由詑かなみ 5日 アン・シレーナ 6日 乙音 マッドハリケーン リグル・ナイトバグ 7日 グェス 苗木野そら ポニョ ミスティア・ローレライ 8日 猪熊柔 セツコ・オハラ 柊いのり メール・ビーター 9日 一条かれん 炎城ムクロ 塚本天満(にくマスク) デンゼル・ハマー トビー・ワトソン 闇の法廷の裁判官 ランド・トラビス 10日 鮎原こずえ クロノス・デ・メディチ 賢木修二 乃木坂美夏 ライディーン 11日 アリス(遊戯王GX) エルエル02 北島康介 次元大介 常磐奈津子 柊まつり 12日 小川美紅(五輪ネタシリーズ) 怪傑ゾロ 呪田さん モモタロウ 13日 星飛雄馬 14日 お蝶夫人 神威がくぽ 神威がくぽ(扇子ver) ガンダム 野分ほたる 15日 荻上千佳02 沙夜 澄井鞠音 ヤッターマン1号(ガンちゃん) 16日 彩園すず 坪内地丹02 泊亜留美 17日 白浜兼一 風林寺美羽 風林寺美羽(眼鏡) 18日 逆鬼至緒 燕 DUE TOMORROW 夏目貴志 19日 我流X 岬越寺秋雨 スノウ ニャンコ先生 馬剣星 風林寺隼人 20日 アパチャイ・ホパチャイ 香坂しぐれ ロロ・ランペルージ 21日 上野由岐子 里中千枝(メガネ) 里中千枝 武田一基 新島春男 ボリス・イワノフ 22日 アレクサンドル・ガイダル01 アレクサンドル・ガイダル02 ウォルフ隊長 宇喜田孝造 久慈川りせ 主人公(Persona4) スノウ(ブラスレイターver) 23日 伊藤冴子01 伊藤冴子02 子狐 笹田純 射命丸文 射命丸文(羽団扇) 射命丸文(文々。新聞) 谷本夏 成実ゆい ハーミット 24日 ジークフリート(九弦院響) 南條キサラ マリオン・ラドム 25日 右代宮戦人 ワルキューレ 26日 右代宮朱志香 オーディーン 沙英 じいや トール(千秋祐馬) 則巻アラレ バーサーカー フレイヤ(久賀舘要) 吉野家先生 竜造寺・こま ロキ(史上最強の弟子ケンイチ) 27日 朝宮龍斗 右代宮譲治 緒方一神斎02 緒方一神斎01 吉田政二(原作版)02 吉田政二(原作版)01 吉田政二02 吉田政二01 28日 右代宮真里亞 右代宮真里亞(うーうー差分) エヴァ・ベアトリーチェ エステル 叶翔 皿かぞへ・於菊 Lucy03 Lucy02 Lucy01 29日 カストル 智花 夏目(ひだまりスケッチ) ラデン・ティダード・ジェイハン レイチェル・スタンレイ 30日 右代宮縁寿 シグナム-ユニゾン差分02 シグナム-ユニゾン差分01 シグナム フリーザ(最終形態) ボルックス(イーサン・スタンレイ) 宮子 ユキ(東方シリーズ) 31日 ゴジータ(超サイヤ人4)02 ゴジータ(超サイヤ人4)01 ティーラウィット・コーキン ディエゴ・カーロ02 ディエゴ・カーロ01
https://w.atwiki.jp/kwskp4/pages/269.html
やそがみこうとうがっこう 公式 主人公達が通っている高校。 近隣の生徒の間では「八高(ハチコー)」の愛称で知られる。 教室がある教習棟(三階建て)と特別教室のある実習棟(二階建て)がある。 教習棟は一階が一年生、二階は二年生、三階は三年生が使っている。また一階には掲示板があり、テストの順位表・行事の連絡が貼りだされている。 その他は体育館・運動場等の施設が揃っているが、プールの存在は見られない。 『ペルソナQ』での里中千枝らの発言によるとクラスは各学年三組までとのこと。 また、現在は取り壊されているがかつて(10年以上前)時計塔があったことも判明する。 時計塔とはいってもあまり大きくはなく記念碑のようなものであったらしい。 体育祭などの学内のイベントでは、近くの商店街が出店や特売をやったりもしている。 英語の教科を体育教師が兼任していたり、卒業後に就職するつもりの生徒も多かったりと学業にはあまり力を入れていない模様。 ただし中島秀の母親が「最近伸びてきている」と称しているあたり、「馬鹿な高校」と認識されている訳でもないらしい。 因みに、校則はユルく男子の制服を着ている白鐘直斗も校則には制服着用としか定められていないため校則違反にはならない。(が、当の直斗はクリスマスの恋人イベントにおいて「本来は校則違反なので…」と認めてしまっている) 前作と異なり生徒会は無く、存在に言及されることもない。
https://w.atwiki.jp/animelonif/pages/127.html
052 儚くも美しい絶望の世界で ◆BLovELiVE. 「なるほど。とりあえずアンジュ、タスク、モモカって人は大丈夫ってことね」 「ああ、エンブリヲのやつはヤバイからな。気をつけとけ。あとサリアのやつは…今更変なことしねえとは思うんだが、何かよく分かんねえんだよなぁ。 で、そっちの知り合いはイリヤスフィールなんちゃらと美遊なんちゃらってやつか」 「名前くらいフルで言いなさいよ。 イリヤは私の妹で、美遊は友達ね。どっちも大丈夫のはずよ。ただ、ステッキが手元にあるかどうかですごく不安があるのよね、二人は…」 クロとヒルダの二人は情報交換をしつつ、移動を開始していた。 地図を開いて位置を確かめた結果、場所がかなり孤立していることが判明。 まず駅に移動、電車に乗って陸地に移ることから始めなければ他の皆と合流することから始めなければならないと判断。 情報交換は移動をしながら行っていた。 本来ならばこちら側にある電車に乗って移動すればいいと思っていたのだが―――― 『おい、乗れば動くんじゃねえのかよ!』 『えっとなになに?線路上に障害物を確認。こちらの路線の運転はしばらく見送らせていただきます、だって』 『何だよ!石でも線路上に置いたバカがいるってことかよ!何だそりゃ!』 電光掲示板に表示された運転見合わせの文字。どうやら北へと向かう路線はしばらく利用不可能ということらしい。 幸いなことに東西にかかっている線路では運行中で、もうしばらくで到着するということ。それに乗れば移動することは可能だろう。 進行方向は東。ジュネス、闘技場などという施設のある市街地だ。 「で、さっきの話の続きだけど、エンブリヲってやつはどうやばいのよ?」 「あー、何て言ったらいいんだろうな」 と、ヒルダは自身の経験したことをクロに説明し始めた。 色々聞いた今でも全てを理解しているわけではない。ただ自身が経験したことはそう説明が難しいものではない。 「何それ。冗談?」 「嘘じゃねえよ。実際何度殺しても生き返るわマナが使えるやつは自由に操ってくるわで本当大変だったんだぞ」 そうしてクロが聞いた情報だけでも、正直信じられるようなものではなかった。 だが、ヒルダが嘘を言っているようには見えない。本当のことなのだろう。 「なるほどね。だけど一つだけ分かってることはあるわ」 「何だよ?」 「この場所にいるエンブリヲってやつは、あんたの知ってるやつよりは殺すのは容易いだろうってこと。 じゃないと不公平でしょ。一人だけそんな死なないようなやつなんて。 逆に言えば、あの広川って男、あるいは協力者はそのエンブリヲ以上の力を持っているってことになる」 「マジかよ…」 カーン と、無人の駅で鐘のような音が鳴る。 どうやら電車が近くまで来ているようだ。 「止まるのかよ?そのまま素通りってことは?」 「大丈夫みたいね。少なくとも今のこの電車に関しては」 視線を外に向ける二人。 真っ暗な線路の上を照らすライトが、駅へと近づいて来ていた。 ◇ 「ん……」 ガタガタ、と。 まるで電車に乗せられているかのような音を耳にして意識を取り戻す千枝。 「ここは…、……っう」 ふとうなじ辺りに鈍い痛みを感じ取り、顔を顰め。 目の前にいるモモカが青白い顔をして千枝を見つめていた。 「モモカちゃん…?一体何が…」 「千枝さん…。早く私から離れてください」 「え、何を言ってるのモモカちゃん」 「早く!私が私でなくなる前に―――――あっ」 そこまでモモカが口を開いたところでまたさっきのように彼女の言葉が途切れた。 首をカクン、と下に落とすモモカ。 「だ、大丈夫?!モモカちゃ―――」 と、モモカに駆け寄る千枝。 ギュッ しかしいきなり顔をあげこちらの腕を握りしめたモモカの瞳を見て言葉を止めてしまう。 意識ははっきりしているように見える。しかしその顔には恐ろしいほどに表情がなく。 こちらを見つめる瞳は闇のように虚ろだった。 やがてその口がニヤリ、と釣り上がって開かれる。 「初めまして、かな。お嬢さん」 「モモカちゃん…じゃない……、あなた、誰!?」 「モモカから話を聞いていないのかな?私の名はエンブリヲ」 「エンブリヲ…、まさか…モモカちゃんの体を…!」 「察しがよくて助かるよ。こちらで説明する手間も省けるからね」 その声はさっきまでのモモカの声ではなかった。 エンブリヲ。モモカの言っていた危険人物。 確かマナを持つ者を操ることもできる、と言っていた。 「しかし、こちらで人格表出をさせてみたがどうにも不思議な感覚が残っているな。 まるでモモカに表出させた人格が私から独立してしまっているかのような違和感だ。 パスは繋がっているようだが、情報共有には少しタイムラグが発生してしまうようだね」 「モモカは…、モモカはどうしたのよ?!」 「安心するがいいさ。今彼女の意識には眠ってもらうだけ。体も健康そのものだよ。 まあ、君が抵抗するというのならば私としても少し手荒なことをしてしまうかもしれないが、その時はモモカの安全は保証しないよ。ほら」 「…っ!」 ペルソナを発現させようとした千枝は、しかしモモカの手に握られた手榴弾を見て息を飲み込む。 「私とて勝手のいい駒は失いたくないのだが、どうしようもなければ仕方がないからね」 もし下手な抵抗をすればここでそのピンを外す、と言っているのだ。 ニヤリ、と笑うように口を釣り上げるエンブリヲに悔しさのあまり歯軋りをする。 「何、抵抗しないというのならこちらとしても手荒なことをするつもりはないよ。それに君の友達、鳴上悠君には世話になっているからね」 「鳴上君…?あんた、鳴上君に何をしたの?!」 「そう怒鳴らなくても別に彼を傷付けたり、というわけでもないさ。すぐに会える」 出てきた名前は自分の友人。 エンブリヲが世話になっている、という言葉に心中で不安が広がっていく。 「理解してくれたようでなによりだよ。 では――――む。どうやら駅に停車するようだね。 くれぐれも誰か乗ってきても迂闊なことは口にしないように、いいね?」 「………」 モモカを操り続けるエンブリヲに対し、怒りを隠すことなく睨みつける。 その視線を飄々とした顔で受け流すエンブリヲ。 そうして、電車は停まりその入口の扉を開いた―――― ◇ クロとヒルダの二人が到着した電車に搭乗した時、既にそこには先客が存在していた。 客席に座り込んだ二人の少女、片方は給仕服のような特徴的な衣装を纏っている。 「お、モモカじゃねえか。よかった、早めに合流できたな」 「あんたが言ってた知り合い?」 「ああ」 手を上げながら近寄るヒルダ。 しかしモモカは口を開かない。じっとこちらを見つめたまま静かに座っているのみだ。 何かおかしい、とヒルダは近寄る足を止める。 確かにアンジュ一筋な女だったが、決して無愛想ではなかったはず。 と、怪訝そうな顔を浮かべるヒルダに、隣にいた少女が口を開く。 「あ、あの。初めまして。私、は―――」 「あんたの自己紹介は後でいい。おい、お前、本当にモモカか?」 「ち、ヒルダか。まさかよりにもよって君とはね」 舌打ちするように開かれた口から出たのは少女の外見とはかけ離れた男のような声。 そしてこちらに向けられた視線は虚ろで、自我が宿っているのかすらも怪しいぼんやりとした表情が顔に宿っているのみだ。 「…てめえ、エンブリヲか!」 手にしていた銃口をエンブリヲへと向けるヒルダ。 しかしエンブリヲは焦る様子を見せることもなく、涼しそうな口調でヒルダへと話しかける。 「おや、撃つかね?だがそれをしたところで傷付くのはモモカだけだ。私には何の影響もない。 まあ私としても君の存在は邪魔でしかない。もしやるというのなら、ね」 と、その手に握った手榴弾をちらつかせるエンブリヲ。 「…てめえ…、汚えぞ!」 「私とて好んで争おうというつもりはない。君がおとなしくしてくれているなら別に何をすることもないさ。 それに、一緒にいる子もなかなか興味深いじゃないか」 と、モモカ(エンブリヲ)は視線をクロへと移す。 「なるほどね、あんたがエンブリヲか。女の子を操っていいようにしてるなんて、随分といい趣味してるわね」 「年の割には随分と肝が座っているようだね。君のその佇まいは戦士のそれに近い」 「そりゃどうも」 無造作に手を上げたりしつつもクロはモモカから目を外すことはない。 それがほんの少しでも隙を伺っている様子であるのは明白だ。 「ふむ、そろそろ出発の時間だ。君たちは支給品を置いて電車から降りてもらおうか」 「ふざけんな!」 「おおっと、指が滑ってピンを外してしまいそうになったぞ」 「ち……」 モモカの体を人質に取られている現状、ヒルダは手を出すことができない。 悔しさでギリ、と歯軋りをするヒルダ。 ギュッ そんな握りしめられたヒルダの手にクロは自分の手を重ねる。 収まらぬ苛立ちのままクロに目をやるヒルダ。 しかし。 「…………」 クロは静かにヒルダをまっすぐに見つめている。 あくまで冷静に、そしてじっと何も語らずに。 「お前…」 と、クロはポンとエンブリヲの元に自身のバッグを放り投げる。 「ほう、そこの君はなかなか聞き分けがいいじゃないか」 「ヒルダも。あの友達助けたいんでしょ?」 「………」 関心するエンブリヲの声に苛つきながらも、クロの言葉を受けてヒルダは自身の銃を仕舞いエンブリヲに向けてバッグを投げた。 勢いよく放られたそれは、モモカが手をかざしたことでゆっくりと静止してパサリ、と床に落ちる。 「さて、じゃあ君たちは電車を降りてもらおうか」 そうエンブリヲが命じると同時に電車内にブザー音が鳴り響く。 どうやら発車が近いらしい。 抵抗する時間もない。 キッとエンブリヲを睨みながら、ヒルダはクロについて電車を降りた。 直後、電車のドアが閉まり線路上で動き始めた。 ◇ 「フ、これで邪魔はいなくなった」 「あんた…、覚えてなさいよ…!」 「威勢のいい娘だ。嫌いではないよ」 発車した電車の車内。 敵意を向ける千枝の言葉も受け流しながらチラリ、と後ろの降りた二人の姿を見る。 「ハハハハ………む?」 一瞬だけ後ろを確認したエンブリヲは、しかし疑問の声を上げながら再び振り向き直した。 駅のホームに立っている人影は一人分、ヒルダのものだけ。 「さっきの小娘はどこに行った?」 そう思った瞬間だった。 ビーッビーッ 響くような警告音のようなブザーが鳴り、加速段階にあった電車が急停止。 まだそこまでの速度ではなかったとはいえ停止させられた電車の衝撃にガタン、とバランスを崩すモモカの体と千枝。 「あぅっ」 その衝撃で転び込み、意識を暗転させた千枝。 そして次の瞬間だった。 電車の側面に向けて何かが飛来し。 それが赤い炎を上げて爆発したのは。 「…っ!何だ!?」 爆風が電車の扉を吹き飛ばす。 熱と風がエンブリヲの顔を捉え思わず目を閉じ。 「エンブリヲ!!」 しかしその開いた場所から飛び込んできたヒルダ。 苛つきながらもその手の手榴弾のピンに手をやる。 「私を謀るとはな!いいだろう、これはその罰だと―――――」 ドン だがそれが抜かれることはなかった。 誰もいないはずのエンブリヲの背後から、何者かがその体を締め上げ押し倒したのだから。 床を転がる手榴弾。 その手を抑えるのは赤い外套を纏った褐色肌の少女。 「貴様……」 「支給品を全部取り上げて安心してたのかしら。だとしたら随分な慢心ね」 モモカの体を抑えながら、クロはその手に一本の縄を投影。 抵抗を防ぐために腕と足を縛り上げた。 その最中で電車の線路上に目をやったエンブリヲの目に入ってきたもの。 電車の進行を防ぐように巨大な岩でできた剣のような物体が突き刺さっている。 「なるほど、やってくれたな」 「てかクロ、お前そんな芸当できるんならもっと早く言ってくれてもよかったんじゃねえか?」 「いくら何でも目の前でやったらダメでしょ。やるなら不意打ちのようにやらないとまずい状態だったし」 電車が発車したところでクロは転移魔術を以って電車の前の線路へと転移、まず進行を封じるために可能な限り巨大な岩剣を投影。 もし緊急停止しなければこれで電車を殴る必要があっただろうから、安全装置のようなものがあってくれたのは幸いだった。 あとは投影した矢を壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)で爆弾へと変換、電車への侵入口を作りヒルダを向かわせ。 そちらに意識を取られたエンブリヲの背後に転移して取り押さえる。 「あんたが察しのいい人間で助かったわ」 「ふん。……おい、お前しっかりしろ」 ヒルダが気絶した千枝へと声をかける。 少し打ちどころが悪かったようではあるが外傷はない様子。呼吸は安定している。 すぐに目を覚ますだろう。 「フ、私を拘束してどうするのかね?」 「とりあえずその子の意識が取り戻せるまでは縛らせてもらうわ」 「そうだな、たぶんアンジュに会えば嫌でも目覚させることできるだろ」 少なくとも抵抗させずに、いずれ自我を取り戻すことができることを信じるしかない。 「なるほどな。しかし、果たしてそううまくいくかな?」 「どういう意味よ?」 クロとヒルダ。ドアが吹き飛んで吹き抜け状態になった場所に背を向ける二人は気付かない。 その向こう側に見える線路から、うっすらと人影が迫ってきていたことに。 唯一そこを視界に捉えていたエンブリヲだけがそれに気付いていた。 その人影に向かって。 「――――――た、助けてください!!殺される!!!」 エンブリヲはその体を操りながら、しかし声色だけはモモカのそれで思い切り叫び声を上げた。 ◇ ―――――ふざけないでっ! 人殺した事があるんでしょ。そんな人を信用出来ないっ!!! 線路の上で、キリトは一人心の迷いを精算することもできずに佇んでいた。 「…どうして、あの子はそのことを知って……」 もしかして彼女もSAOサバイバーだったのか。それともその人と何かしらの関わりを持った誰かだったのか。 分からない。しかしあの子を放っておくことはできない、そう頭は告げているのに足が動いてくれなかった。 人殺し。 もし彼女とまた会えば、きっと同じことを言って拒絶してくるだろう。 それが何よりも怖かった。 人を殺した過去と向き合わなければいけないということが。 竦む足はキリトの動きを止め続ける。 そんな時だった。 キリトの背後側の線路から、電車の動くような音が響いてきたのは。 電車。ここは線路の上だ。それくらいのものは走っているのだろう。 本来ならむしろこうしてこんなところで佇んでいるということが危険。 名も知らぬ少女を追うことが最優先であったはずのキリト。 しかしその足は反対側へと向かう。 迷いと焦燥、そして若干の恐れを抱いたままゆっくりと振り返り足を進めた。 ◇ エンブリヲが助けを求める叫び声を上げたと同時にクロとヒルダは後ろを振り返る。 そこからは真っ黒な衣装を纏い片手に刀を携えた少年が走り寄ってきていた。 「てめえ…」 「――――!!ヒルダ、危ない!」 咄嗟にクロがヒルダの体を押し倒す。 その瞬間、地面に倒れこんだ二人の頭上を日本刀による突きが通り過ぎていった。 「大丈夫か?!」 「はい…。そちらの二人が、いきなり…。そこの千枝さんも二人に襲われて…」 刀で腕を縛った縄を切りながらモモカは乱入してきた男に説明する。 「分かった、ここは俺が引き受ける。君は早く逃げるんだ」 「ありがとうございます!」 モモカはそう、屈託のない笑みを浮かべ。 そしてキリトがこちらに視線を向けた瞬間、嘲笑するような笑みをこちらに投げた。 「ちょっと待って!落ち着いて話を―――その刀……」 「あんたら…、何やってんだよこんな時に!」 「くっ…」 怒りをぶつけるようにこちらにその刀を振りかざす男に対し、クロはその手に白黒の双剣を投影。 振りかざされた剣を受け止める。 「っ…ぅ、何こいつの力……、それにずいぶんヤバイもの持ってるみたいじゃない……。 ヒルダ!あんたはあいつを追って!あんたにこいつの相手はヤバイわ!」 「…分かった」 剣を受け続けるクロは逃げるモモカにも目をやりながらヒルダにそう指示する。 自分のバッグを拾って駆け出すヒルダ。 「行かせるか!」 しかしそうはさせないと言わんばかりに男はヒルダの方に意識を向けて飛び退こうとし。 キィン その目の前に回転しながら迫った双剣を受け止めた。 「ちょっと落ち着きなさい、話を――――」 「何でだよ…。あんたたち何でこんなことやってんだよ…!」 冷静に説明すれば分かってくれるはずだ、とクロはそう思っていた。 だが、男、キリトが向けてくる視線は怒りの混じった戦意のみ。 もしキリトが結衣との遭遇で人殺しという過去を抉られてさえいなければ。 それによる逃避の選択を取った罪悪感を完全に押し殺せていれば。 まだクロの言葉を聞く余裕もあったかもしれない。 だが、そうはならなかった。 振るわれる剣はその外見や武器の特性からは想像もつかないほどの威力を吐き出している。 干将莫邪で受け止めるクロの両腕がその衝撃だけで痺れるほどに。 「お前ら何が楽しくてこんなことやってんだよ!」 剣の技量は高く、受けるだけで精一杯。 いや、正確にはクロには受けることしかできないというべきだろう。その手にした刀の持つ力を読み取ったからこそ。 「待ちなさいって!てかその刀ヤバイっての!ちょっと聞きなさいよ!」 「うるさい!」 振りかざされた刀の衝撃を後ろに逃しつつ下がって後退。 同時に両手の双剣は砕け散った。その剣の力に耐え切れなかったようだ。 (…仕方ない、少し痛いかもしれないけど我慢してね) あの技量と能力に対して剣技で抑えることはできないだろう。 ならば。 と、クロは宙に向けて6本の剣を投影。 キリトに向けて一斉に投射する。 「うおおおおおおおお!!」 それを難なく弾く、どころかそのうちの一本をキャッチし己の武器のように構えて攻め込んでくるキリト。 二刀流を構えてクロへと突撃をかけ。 しかしその途中でクロの投影した剣が爆発。 不意の出来事に後退を余儀なくされる。 「な…!」 驚きながらも爆風の向こう側からの攻撃を警戒して構えるキリト。 しかし。 ドゴッ 放たれた蹴りはキリトの背後からのもの。 目眩ましで視覚を奪った後、後ろに転移したクロがキリトの首を横から蹴り飛ばしたのだ。 そのままキリトの体は宙へと浮かび座席へと叩き付けられて倒れこむ。 「……さすがにあれだけの力あるんなら死にはしないでしょ。しばらくそこで寝てなさい」 確かに冷静さは足りていなかった様子。 だが、少なくとも助けを求める者を助けようとしたのだ。悪い者ではないだろう。 であれば殺す理由もない。別に殺さねばならないほど切羽詰まった戦いというわけでない。意識を奪う手段くらいならある。 「さて、ヒルダを追いかけないと……」 と、電車から出ようとしたその時だった。 ガタッ 「―――――!」 背を向けた一瞬で、後ろに聞こえた足音。 咄嗟に振り返ったクロの視界に入ったのは、こちらに刀を振りかざして迫るキリトの姿。 (…間に合わな……っ) 投影も間に合わない。対応できる距離ではない。 その剣筋はまっすぐに腕に迫り――――― 「―――ペルソナ!!」 クロの体にその剣が触れるかどうかといった辺りで周囲に響き渡る声。 そして次の瞬間、二人の間に仮面で顔を纏った女のような影がキリトの刀を受け止めていた。 声の主をたどると、気絶していた里中千枝が意識を取り戻していた。 キリトの刀を受け止める影、それこそが彼女のペルソナだった。 「君、大丈夫か?!こいつらに変なことされたって…」 「…やっぱりそんなことに。違うの!その二人は私達を助けようとしてくれただけで! あの子を、モモカを操ってるエンブリヲってやつが元凶なのよ!」 ◇ 「その程度かね、ヒルダ?」 「ちっ、ちょこまかしやがって……」 「この体は限界を越えての運用ができるからね。例え君がいくら鍛えていようと、それ以上の力を出すことは難しくないのだよ」 牽制のつもりで銃を向けると明らかに銃弾が急所を撃ちかねないような場所に移動してくる。 加えてその身体能力は自分以上にちょこまかと素早く動く。 おかげでろくに武器も持っていない素手の相手に対してこうも苦戦を強いられている。 「ほら、どうした?撃たないのかい、その銃を?」 「舐めるなぁ!」 頭を狙うように回し蹴りを放つがあっさりと避けられ、軸にした足を逆に払われて地面に転がり込むヒルダ。 「フ、サリアのように使い道のある娘でも、アンジュのような愛すべき者でもない、そして私の邪魔をするというなら別に死んでもらっても構わないのでな。 いっそここで死んでみるか?」 「く…離せ!」 そのままエンブリヲはヒルダの首を絞めながら持ち上げ、線路の端、奈落へと続く闇へと掲げる。 腕を殴り抵抗するが、エンブリヲは離す様子を微塵も見せない。 いくら腕を殴ろうと、それでダメージを受けるのはモモカであり、エンブリヲには何の影響もない。 「では、さようならだ」 そのまま、抵抗する腕を振り解いたエンブリヲは、放るように腕を振るってヒルダの体を投げる。 闇の中に落ちていくヒルダの体。 どこに続くかも分からぬ奈落。しかし待つのは死だろう、と諦め。 ドサッ しかしその体を何者かが受け止めるような衝撃がヒルダに届く。 目を開いたところにいたのは、謎の仮面を被った人間とは思えぬ何か。 「…よかった、間に合った……」 千枝が浮遊するペルソナ・トモエを動かしながら安堵する。 「お前…、よくも騙してくれたな!」 「ふん、もう少しは時間を稼げるかと思ったのだが」 「観念してその体をその子に返しなさい」 背後から剣を突き付けながら警告するクロ。 「ふん、忘れてはいないかね?この体を攻撃したところで傷付くのはモモカ本人だけだ、ということに」 「………」 しかし、エンブリヲの言うように状況は好転こそしたが逆転したというわけではないのだ。 いかに追い詰めようとも、モモカの体そのものを人質に取られている現状。 追い詰め取り囲んだところで、状況が静止してしまっている。 「そうだ、私にはいくらでも手はあるんでね。例えば――――」 と、エンブリヲはモモカの体の下に隠していた手榴弾を放る。 モモカに支給されていた手榴弾は5個。うち一つは電車内に取り落としてしまった。 よって残りの数は4つ。しかし今ここにいる人数は自分を除けばちょうど4人。 状況を切り抜けるにはちょうどいい。 マナの念動力で一斉にピンを外して各々のメンバーの元に手榴弾を射出。 気付いた一堂が一斉に離れようとするが、そこは線路の上、外れた場所にあるのは奈落の闇。対処するには狭すぎた。 各々に向けて飛んでいった手榴弾がほぼ同時のタイミングで爆発。 周囲に爆風をまき散らす。 その爆風でモモカの皮膚が焦げるような熱を感じていたが、操っているだけのエンブリヲにとってはどうというものではない。 この周囲を覆う煙に紛れてこの場から離れよう、とふと空を見上げたその時だった。 空中に浮かぶ謎の光が見えたのは。 「何?」 目を凝らして見ると、そこにいたのは背から羽のような形の光を放つ何者か。 この場においていた唯一の男、キリトだった。 手榴弾による爆発があくまでも牽制でしかないことを把握することは容易い、しかし実際に対処できるかは別問題だった。 だが、キリトだけはこの場において自在に3次元的に動くことが可能な参加者だった。 「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 そのまま、逃がすものかと言わんばかりに刀を振り下ろすキリト。 迎撃せんとマナの力で石を飛ばすが牽制にすらならぬまま弾き返される。 そしてモモカの体へと迫ったキリトは、刀を振り下ろして――――――――― 爆風が晴れた頃、キリトを除く3人、クロ、ヒルダ、千枝は。 「…危なかったわ」 咄嗟にクロが手榴弾の爆風から身を守るように自分、そして千枝とヒルダ、そしてキリトの付近に剣の束を盾のごとく地面に投射。 どうにか爆風によるダメージを軽減させることはできた。 それが逆に視界を封じて逃げ道を作ってしまうというエンブリヲの狙い通りになっていることが逆に癇に障っていたが。 しかし目の前で飛行するキリトの存在を確認して、キリトはエンブリヲの裏をかくことには成功していたらしいという事実に安堵し。 「―――――――!」 直後、その振りかざしている刀が刀身むき出しの状態であるのを見て顔色を変えた。 『ちょっと説明してる時間がないし確信が持てないからはっきりとは言えないけど、その刀の刃は絶対に鞘から出しちゃダメよ。 相手を殺すつもりでもないんだったら、絶対に』 『どうしてだよ?』 『何か、私の勘が告げてるのよ、それ相当ヤバイやつだって』 それはここにくるまでの短時間の間にキリトにした警告。 もしそれを振り回すのならば決して鞘から抜くな、と。 その鞘はどうやら爆発の際衝撃で吹き飛んでしまっていたらしい。 そして、その刃を、今モモカへと振りかざしている。 ◇ キリトの中にあったもの。 それは恐怖と焦りだった。 恐怖―――人を殺したことを他者に知られること、向き合わされることに対する強い恐怖。 焦り―――その恐怖が自分の判断を誤らせてしまい、事態を悪化させたことに対する焦り。 つまるところ、その時のキリトは冷静ではなかった。 だから意識すらしていなかった。 空を飛んでモモカに迫る自分の刀、村雨が鞘を失ったむき出しの状態であるということも。 そしてモモカの反応力がいくら優れているとしても、キリトの一撃を完全に回避できるほどのものではなかった。 一つ一つは小さなこと、しかしそれらが積み重なった上でのキリトの心境は決して戦いに赴いていい者のそれではなく。 だからこそ、事態の解決には最悪の結末をもたらすことでの終焉を迎えることとなる――――――。 ◇ キリトの一閃は、モモカの前腕部を一直線に切り裂いた。 もとより殺すつもりはない。だからこそ警告のつもりでの一撃。 そのはずだった。 「………え?」 傷口から血が流れるより早く、そこから謎の黒い模様が浮かび上がる。 それはまるで呪刻のように広がり、モモカの体目指して奔っていく。 「……!何だこれは……」 エンブリヲすらも驚愕し動きを止める。 「この、バカ――――――――」 一人事態が把握できたクロが駆け出す。 走りながら詠唱と共にその手にギザギザの刀身を持った短剣を作り出し。 モモカの首筋へと黒い呪刻が到達し。 キリトを押し退けてモモカの元へと駆け寄るクロは。 その傷口に向けて、短剣を突き刺し。 「――――――――破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)……!!」 ビクン、とモモカの体が痙攣すると同時、その真命を唱えた―――――― 地面に膝をつくクロ、少し遅れて仰向けに倒れこむモモカ。 そんな二人に3人が駆け寄る。 「おい、何が起きてんだよ」 「……今確信が持てたわ。キリト、あんたの刀、どこで拾ったものかは知らないけど、それは斬った相手に必殺の呪毒を流し込む特性を持った刀よ。 例え斬られた相手は、どんなかすり傷だろうと傷を通して毒が心臓まで巡って死に至るわ」 「…え、何だよそれ。どういうことだよ……」 「ルールブレイカーでも相殺しきれるものじゃなかった。まだ息はあるけど、残った毒の効果でまもなくこの子は死ぬわ」 呪いであれば、間に合えばまだ助かったかもしれない。しかし呪毒であるこれはどうにもならなかった。 「おい、待てよモモカ!お前アンジュにずっと仕えるんだって言ってたじゃねえか!こんなところで死んでる場合じゃねえぞ!」 「ごめ…ん、なさい…。皆様に、迷惑をおかけしてしま、って……。だけど、これでよかったのかもしれ、ません。アンジュリーゼ様に、迷惑をかけてしまうところでしたから…」 「待ってよ…、モモカ!」 「千枝、さん……、もしアンジュリーゼ様に会ったら…よろしくお伝えくだ、さい」 徐々に弱っていくモモカの呼吸。 エンブリヲの意識は既に出てくることはない。 だが、こんな結末、モモカ自身の死を持っての終結を求めていたものなどこの場には一人もいなかった。 そのために皆あの手この手で抗っていたのだから。 「アンジュリーゼ、様……。先立つ不幸を……お許しくださ―――――――」 「おい」 「モモカさん…っ!モモカさん!!」 言葉を呟く途中で、そのまま何も口にすることも動くこともなくなったモモカ。 ヒルダの、千枝の呼びかけにも何も答えない。 既に彼女に脈はなく、その心臓も完全に止まっていた。 【モモカ・荻野目@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 死亡】 「…嘘だ」 自分の手にある刀、そしてそこに僅かに付着した血。 それを見ながらキリトは後ずさる。 「おい、テメエ…!」 「ちが……俺じゃ……」 「…残念だけど、その刀がモモカを殺したってのは事実よ」 冷酷にそう告げるクロの言葉に、キリトの思考から様々なものが抜けていく。 そうして残ったのは。 ――――人殺した事があるんでしょ。そんな人を信用出来ないっ!! かつて一人の少女に言われた人殺しという言葉と。 目の前で息絶えた一人の少女、その下手人であるという事実。 人殺し。 そう、人を殺した。 自分が、殺した。 「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 その事実に恐慌状態に陥ったキリトの精神は。 最もその状態から持ち直すことが容易いと考えられる選択肢を体に選ばせた。 それは、逃避。 「おい、逃げんなてめえ!」 呼び止めるヒルダの声も聞こえないかのように逃げるキリト。 こっちを振り返りもせずに線路の上を駆け抜けていく。その速さはかなりのものだ。まるで生身の人間ではないかのような。 無論、このまま放っておける状態でもない。 こちらの問題としてもあちらの問題としても。 「おい、追うぞクロ……ってどうした?」 「ごめん、しばらく追えるような状態じゃない」 と、追おうとしたヒルダ。しかし振り向いた先にいた、膝をつくクロの表情は芳しくない。 「もしかして、さっき言ってた魔力とかいうやつか?」 「ちょっと色々作りすぎたみたいで、ね。ただ今は補給してる暇はなさそうだし。 先に向かってて。少し落ち着いたら追いかけるわ」 「…分かった。早めに追いついてこいよ」 そうしてヒルダは、キリトの去った方に向けて走り出した。 残ったのは、友達・モモカの死を悲しむ千枝と魔力消耗によって動くこともままならぬクロのみ。 (…さすがに今補給できるような空気じゃない、か……) 幾重にも続いた投影の影響で不足した魔力は体の不調に直結する。 その動けぬ状態。しかし場所は線路上、もし電車が来ることがあれば撥ねられて死ぬ危険性も高い。 まずは線路の上から退こう、と重い腰を上げた。 ◇ 一撃必殺村雨。 それは斬った対象に確実な死を与える日本刀型の帝具。 そもそも帝具というものには相性がある。 それを負担なく使いこなすことができるかどうか、というもの。 キリトに支給されたそれは果たして本当にキリトにも扱えるものであったのだろうか? 確かに剣士である彼にとっては刀という武器は相性のいいものだということに間違いはない。 しかし、キリトは殺人に対する忌避の念が強い少年であり。 与えられたこれは相手に確実な死を与える武器だった。 その噛み合わぬ適合性は、この武器の使用に対して大きな制約をキリトに課していた。 精神不安定状態で走るキリトは気付かない。 自身の魔力が不自然なほど大きく減らされていることに。 確かにキリトが村雨を使えば他者に殺人の呪いを与えることはできるだろう。 しかしそれはキリトに対して大きな消耗をもたらしていた。 スキルの使用に際しての大きな魔力消費、それが不適合な帝具を使うキリトに与えられた代償。 現状魔力消費は40%。うち村雨が消費させた魔力は50%にも及ぶ。もしこのままもう一度使えばキリトの魔力だけで賄うことはできない。 そうなった場合に代わりに奪われる代償は? それは、キリトにとっての生命線であるHP。 もし村雨を使い続けることがあれば、キリト自身の命を蝕んでいくことになるだろうという事実に。 キリトは気付いていない。 【??? 線路上/1日目/黎明】 (D-7、C-8、E-8のいずれか) 【キリト@ソードアート・オンライン】 [状態]:HP残り5割程度、魔力残り4割、精神不安定 [装備]:一斬必殺村雨@アカメが斬る! [道具]:デイパック 基本支給品、未確認支給品0~2(刀剣類ではない) [思考] 基本:このゲームからの生還 1:俺が…殺した…? [備考] 名簿を見ていません 登場時期はキャリバー編直前。アバターはALOのスプリガンの物。 ステータスはリセット前でスキルはSAOの物も使用可能(二刀流など) 生身の肉体は主催が管理しており、HPゼロになったら殺される状態です。 四肢欠損などのダメージは数分で回復しますが、HPは一定時間の睡眠か回復アイテム以外では回復しません。 GGOのスキル(銃弾に対する予測線など)はありません。 ※村雨の適合者ではないため、人を斬ってその効果を発揮していくたびに大きく消耗していきます。 魔力から優先して消耗し、もし魔力が尽きればHPを消耗していくでしょう。 【ヒルダ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】 [状態]:疲労(中) [装備]:グロック17@魔法少女まどか☆マギカ [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考] 基本:進んで殺し合いに乗る気はない。 1:アンジュ達を探す。 2:キリトをとっ捕まえてクロと合流する。 3:アンジュに出会えたら平行世界について聞いてみる。 [備考] ※参戦時期はエンブリヲ撃破直後。 ※クロエの知り合いの情報を得ました。 ※平行世界について半信半疑です。 ※二人がどの方向に向かっているかは次の書き手にお任せします。 【D-7 線路上/1日目/黎明】 【クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 [状態]:健康、魔力消耗(大) [装備]:なし [道具]:基本支給品、不明支給品1~3 [思考] 基本:脱出する。 1:イリヤ、美遊と合流。 2:ヒルダと組む。 3:脱出に繋がる情報を集める。 4:魔力をどうにかしないとキツい。 [備考] ※参戦時期は2wei!終了以降。 ※ヒルダの知り合いの情報を得ました。 ※クロスアンジュ世界の情報を得ました。 ※平行世界の存在をほぼ確信しました。 【里中千枝@PERSONA4 the Animation】 [状態]:疲労(中)、悲しみ [装備]:なし [道具]:基本支給品 [思考] 基本:殺し合いを止めて、みんなで稲羽市に帰る。 1:悠、クマを探す。 2:モモカ、銀の知り合いを探す。 3:足立さんは微妙に頼りにならないけど、どうしようか。 4:モモカちゃん……! [備考] ※モモカ、銀と情報を交換しました。 ※モモカの支給品(基本支給品、不明支給品1~2、モモカの防弾フライパン@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞)がモモカの近くにあります。 ※D-7ルートの電車は浦上の死体の影響で運休となっています。しかし運転に影響を与えるものではないため運転再開までそう時間はかからないと思われます。 ※東西ルートの電車はD-8付近でバーサーカーの岩斧(クロの投影品)によって運休となっています。 ※電車の運行について もし線路上に障害物の存在が確認された場合、一時的な運転休止処置がなされた後必要に応じて障害物の撤去が行われるなどの処置の後運転再開となります。 どれほどの時間で再開となるかの詳細は不明です。 なお障害物には生存中の参加者、意志持ち支給品などといった生きている者に対しては適応されません。 ※エンブリヲにモモカからの情報が届くまでに一定のタイムラグが発生する様子です。 時系列順で読む Back 濁【こたえ】 Next 楔 投下順で読む Back 濁【こたえ】 Next 楔 018 ガールズ ドント クライ―殺しのリスト― キリト 062 マッド・スプリクト 013 ストロベリー・パニック ヒルダ 074 いろとりどりのセカイ クロエ・フォン・アインツベルン 032 彼女たちがはじめる四色定理 里中千枝 モモカ・萩野目 GAME OVER
https://w.atwiki.jp/gamerowa/pages/196.html
Reach Out To The Truth(1) ◆dGUiIvN2Nw 【月と地上の狭間 とある高原の邸宅】 「……と、いうわけよ。協力お願いできるかしら?」 優雅にティーカップに口をつけ、八雲紫は不敵に微笑む。 その向かいに座っている女性、依姫は、どこか渋い顔をしながらも彼女の話を聞いていた。 「はっきり言って、あなたの話はまったく信用できる要素がない」 「そうね。確かに証拠として提示できるものは何もない。でも、何かが起こっていることは確実よ」 それを聞いて、依姫の隣で桃を頬張っていた豊姫が、場の空気に似合わぬ天真爛漫な笑顔を見せる。 「その何かに八意様が関わっている証拠くらいは見せてほしいところねぇ~」 (へらへらしている割に、押さえるべき点をよく分かっている。さすがに月を束ねる姉妹なだけはあるか) もぐもぐと口を動かし、「ん~、おいしい」などと呟いている豊姫を見て、紫は思う。 やはり一筋縄ではいかない様子だ。しかし、だからこそ味方になれば心強い。 「月を欠けた満月に置き換えて、月と地上の道を閉ざそうとする異変が以前起こった。その異変を解決した者は、誰が異変の犯人だったのか、その存在をまるきり忘れてしまっている」 「……確かに。そんなことをしようとするのもできるのも、八意様くらいね。けれど、私達はその存在が消えるということ自体を疑っているの。また何か適当なこと言って、月の都を荒らそうとか考えてるんじゃないの?」 カップを傾け、紅茶を啜る。 あくまでも自分のペースを崩さぬように、ゆっくりとした動作でカップを置くと、紫は口を開いた。 「私の見解はこうよ。誰かが世界に無理やり干渉したことで、世界が無理やり修復作業を行った。全ての事象は繋がっているの。どこか一つが狂えば他の全てが狂ってしまう。その狂いを治す一番の方法が、存在をなかったことにするというもの」 「世界の意思でってこと?」 依姫は思わず眉をひそめる。 「ごく自然な現象ってことよ。世界が世界として成り立つためのね。この世が三次元であることをあなたは説明できる?」 世界というものがどういう仕組みで動いているのか。それは月の民であろうと理解できないもの。 何故存在が消えるのか。その疑問は、何故地球が三次元的な物体であるのかを解説するに等しい疑問だ。 「しかし私も姉様も、そしてあなたも、八意様のことを覚えている」 「私は世界の外にいたから干渉を免れた。あなたたちはすでに彼女との関係は希薄なものとなっているわ。この世に運命というものがあって、それを辿るようにして私達は生きているとするなら、おそらくあなた達は金輪際彼女と出会うことがなかったということよ」 綿月姉妹が幻想郷と関わることが金輪際ないのであれば、八意永琳の存在を忘れる必要などない。世界の観点で見て矛盾は起きないし、辻褄合わせをする手間も省ける。 「荒唐無稽だわ」 依姫の言う通り。紫の説にはあまりにも空想が多過ぎる。 「けど、実際問題できなくはないわよ? 龍神様だって、やろうと思えばそれくらいできるだろうし」 確かに紫の説は空想の産物だ。しかし、絶対ないとは言い切れない。少なくとも一割は可能性がある。 「それに、どちらにせよ存在が消えているという事実は変わらない。説明はできなくても、これが異変だということは変わらないわ。まぁ信じるか信じないかは、あなた達で勝手に下調べでもしてちょうだい。それこそ、私がとやかく言っても仕方のないことだし」 「あなたは幻想郷の住人や八意様が、別世界に拉致されたと考えているのね」 豊姫はテーブルに置かれた籠の中から、よりおいしそうな桃を厳選し、それを手に取る。 「その通り。そしてそれは、あなた達からしても無視できないことのはず」 紫はおもむろに椅子から立ち上がった。 何をするつもりかと綿月姉妹が身構える。が、紫は意外にも、その地面に手をつけただけだった。 「お願いします。私は、幻想郷を失うわけにはいかない。あなた方の力が必要なのです」 依姫と豊姫は思わず互いに見つめ合った。 そして、どちらからとも言わず薄く微笑んだ。 まるで、合格だと言わんばかりに。 「顔を上げなさい、地上に住む穢れ多き妖怪よ。元より、あなたの言う異変は私達も感知していた」 「今回の件は、少しあなたを試していたのよ。私達も協力者を探していた。自力で異変に勘付き、その本質をも見抜けたあなたなら、協定を結ぶに十分な人材だわ」 「あらそう?」 先程までとは違い、軽い調子で立ち上がり髪を靡かせる。 「ああよかった。こちらとしても、これくらいのことに気付けない相手なんて協力に値しないから」 「……敢えてこちらの思惑に合わせていたってわけね。ほんと、地上の住人は食えないわ」 「あら。あなた達ほどじゃないと思うけど?」 そう言ってクスクスと笑う。 これで力は確保した。あとは道だけ。敵の居所さえ見つかれば、一気に叩ける。 「それじゃあ、戦力の方はあなた達に任せるとしましょうか。月の民が本気を出せば、大抵の輩は潰せる」 「そこは信用してもらいたいところね。力なら、誰が相手でも負ける気がしない。問題は敵の居場所だけど、それも姉様とあなたがいれば問題はなさそうだわ」 「その通り」 頷く二人。そこには確固たる自信があった。月の民であるプライドと、千もの時を生きる妖怪としてのプライドが。 紫は、机に置かれたティーカップを掲げた。 「月と地上の住人による、最初で最後の協定。その勝利と成功を祈って」 綿月姉妹も紫に合わせてカップを掲げる。 酒は自粛した。これからやらなければならないことがたくさんある。 そう。酒ならいつでも飲めるのだ。この異変が解決すれば。 紫は澄ました顔でカップに口をつける。 名前も顔もわからない。しかし、必ず引きずり出し、生きてきたことを後悔させてやる。そう強く思いながら。 ◇◇◇ 【殺し合い会場 D-4】 全員が放心していた。 それだけゼルギウスの語った話は想像を絶していた。 正の女神、アスタルテ。負の女神、ユンヌ。 人を作り、世界を作った二神。 暴走し、人を絶滅の危機に追いやったユンヌをメダリオンに封印したアスタルテ。 彼女が目覚める時、人が未だに争い、戦火に塗れているというのなら、人を滅ぼすことを明言した女神。 「……私は。私の主は、彼女を目覚めさせ人を滅ぼそうとしていた」 それは、漆黒の騎士からすれば相当の勇気がいる告白だっただろう。 せっかく手にした仲間が、この告白で自分を拒絶するかもしれないのだ。 「私は人に絶望していた。誰からも疎まれ、自分の居場所を作ることができなかった私に、主セフェランは居場所をくれた。主に仕えること。それが私にとって、ただ一つの生きる糧だった。 ……許してくれなんて言わない。今ここで、自害してもいい。何の償いにもならないだろうが」 全員が黙っていた。 もしかしたら。漆黒の騎士がセフェランを止めていたら、この殺し合いは開催されなかったかもしれない。 それは誰にも肯定できないことで、しかし誰にも否定できないことだった。 「……あーもう! 暗いのやめ! なしなし!!」 千枝が立ち上がりぶんぶんと手を振る。 「漆黒さんが何をしようとしてたかとか、そんなんもう関係ないよ。漆黒さんは仲間! んで、今は私達を助けてくれてる。それだけわかれば万事OKっしょ」 千枝は満面の笑みで漆黒にそう言った。 その明るい笑顔が、皆にも広がっていく。若干、本当に若干、不安そうに見守っていた咲夜も頬を緩める。 皆の自分を受け入れてくれる笑みが、漆黒の騎士に眩しく映った。 眩し過ぎて、涙が出てくるほどに……。 「……ありがとう」 今はこんな言葉しか送れない。 しかし、漆黒の騎士は誓った。 咲夜だけじゃない。千枝も、そしてここにいる全員も、私は守らなければならないと。 騎士として、仲間として、彼らを守り抜こうと。 漆黒の騎士の話が終わり、誰が何を言うこともなく休息をとることになった。全員が疲労困憊の中、次の放送くらいまでは体力回復に努めるべきだと誰もが思っていたのだ。 全員が、横になってすぐに寝息を立て始めた。それだけ先程の戦いは厳しいものだったのだ。 瀬多が目を覚ました時、起きていたのはアドレーヌだけだった。 見れば、皆きちんと治療されている。全てアドレーヌがやってくれたのだろう。 「……どれくらい眠っていた?」 目頭に手を添え、瀬多は聞いた。 「二時間くらいだと思います……」 幽香の亡骸があった場所は土で盛り上がっている。 その隣には少しだけ小さな墓が二つ。おそらく、ベトベトンとカービィのものだろう。 どの墓にも、小さな花が添えられていた。 「幽香さんには……ひまわりを、添えてあげたかったんですけど」 アドレーヌは泣いていなかった。 ぎゅっと手に力を込め、涙を耐えていた。 「そうか……」 そっと、優しく抱きしめてやる。アドレーヌの身体の震えが、瀬多にも伝わってきた。 (辛いよな。辛いに決まってる) 瀬多自身だって、少し気が緩めば崩れ落ちるくらいに泣き喚く自信がある。 だというのに、自分の大切な人がこうも立て続けに目の前で死んで、辛くない訳がない。自分以上の悲しみを、アドレーヌは背負っているのだ。 「ノロケならからかってやろうかと思ったんだがな」 木の影で横になっていたレミリアが唐突に言った。 「起きたのか」 「ついさっきな」 むくりと起き上がり、手を広げたり握ったりしている。身体の調子を確かめているようだ。 動かす手を眺めながら、レミリアは口を開いた。 「また随分、人が死んだな」 軽く言うレミリアに、瀬多は押し黙った。 そう。死に過ぎた。あまりにも酷い結果だ。 「自分のせいだ、なんて思ってるのか? 相変わらず」 「……俺が魔理沙に固執しなければ、こんなことにはならなかった。イザナミの思惑に気付いていれば、こうはならなかった」 足立がどういう人間かは分かっていた。有無を言わさず再起不能にしていれば、少なくとも幽香とベトベトンは犠牲にならずに済んだ。 「アドレーヌにも言えることだが、お前達人間は少し物事を背負い過ぎる傾向があるな。出来もしないのに勝手に背負って押し潰れる。まったく、馬鹿みたいじゃないか?」 レミリアらしい理屈だと思う。 だが 「背負わずには……いられないんです」 アドレーヌが言った。 「人は弱いから。悲惨な現実を受け入れられないから。その現実を、少しでも良くしようって考えて。そうしたら、けっきょく背負うことになっちゃうんです」 「……人間というのも面倒な生き物だな」 レミリアのことだから、馬鹿丸出しだとでも言って切り捨てられるだろうと考えていた瀬多にとって、その言葉は意外なものだった。 ゴルベーザに対する怒り。幽香の死に対する怒り。それらは妖怪特有のものであったとしても、最初に出会った頃のレミリアからは少し考えられないことだった。 (レミリアも、成長してるってことか) 人間を知り始めている。人間に感化されてきている。 それが良いことなのか悪いことなのか。……いや、きっと良いことなのだろう。 「それに今回の件は、誰がどう見ても私のせいなんです」 その確信があるような言い方に、思わず二人ともアドレーヌを見つめた。 「あのメダリオン。……本当は、私が持っていたんです。最初に支給品を見せ合った時に、見落としていたんです。放送があった時、私はあれを見つけてました。……それを、……もっとはやく、瀬多さんに……」 瀬多はメダリオンのことを知っていた。だから、瀬多に知らせてさえいれば、こんなことにはならなかった。 それはアドレーヌにとって、どうしようもなく深い後悔だった。 「メダリオンに触ったのか?」 「……はい」 攻略本に載っていた情報では、メダリオンに触れることができる人間は正の気が強い人間だけだった。 アドレーヌも生の気が強かった。だからこそ、触れても何も異変が起こらなかった。ならば、今回の件はアドレーヌのせいとは一概には言えない。 自分が触って何ともなかったのだ。まさか触れただけでその人物が凶暴化するような恐ろしいものだとは思えない。 必然的に、そのメダルの優先度は下がり、いつしか忘れてしまう。おそらく、そういった効果も考えて、イザナミはこれを支給したのだろう。 「俺はアドレーヌを怒らないといけない」 しかし、瀬多は敢えてそう言った。 「アドレーヌ。皆が君に逃げろと叫んだあの時。足立に殺されかけたあの時。君は、自分を諦めただろ。自分が生きることを諦めた。それは、絶対にしちゃいけないことだった」 アドレーヌは何も言わない。何も言わず、ただ俯いている。 「たとえ今回の騒動がアドレーヌのせいだったとしても、それでも生きることを諦めちゃ駄目だ。それは……死んでいった大勢の人を裏切る行為だ」 裏切る、という言葉にアドレーヌは震えた。 たとえどれほど辛くても、苦しくても、死んだ人達の意思を裏切ること。それだけはしてはいけないことなのだ。 「俺達は生きなくちゃいけない。どんなことがあっても、強くあらなければいけない。それが、死んだ人達を生かすことになる。無駄なんかじゃなかったっていう証になる。 彼らの強さと生き様を、俺達は後世に伝えていかないといけない。伝えることで、きっと彼らは生き続けるんだ」 そう思い続けることで、立っていられる。 だからきっと、彼らの死は価値あることだったんだ。 そう信じたい。いや、信じると決めたのだ。 突然、右手がうずいた。 「どうかしました?」 「……例の発作だ。休憩はもう十分だと言いたいんだろうな」 果てしなく面倒な呪いをかけられたものだと、内心愚痴る。 だが、これは自分も合意の上での契約だ。文句も言っていられない。 「この発作は、俺の意思に反応する仕組みになっているらしい。つまり、俺がイゴールに近づく行為だと認識すれば発作は引いていく。別に動き回らなくてもいいってことだ」 瀬多は立ち上がり、回収したオタコンのバックからゲーム機を取り出した。 「二人とも、悪いが少し付き合ってもらうぞ」 ゲーム機を操作し、例の選択肢を画面に映し出す。 好きな情報を教えてくれるというイザナミからの褒美である。 主催者は誰か。目的は何なのか。そして、ここはどこなのか。 「なんだこれは?」 「イザナミからの情報提供だ。この三つのどれかを教えてくれるらしい。オタコンはこの答えを保留していたらしいが、こんなところでぐだぐだやってられるほど俺達に余裕はない。さっさと決めて、ゲームをクリアしなくちゃいけない」 「……その口ぶり。既にどれを選ぶかは決めているというわけか」 漆黒の騎士が身体を起こし、そう言った。 「身体は大丈夫なのか?」 「今のところ問題はない。……話を続けてくれ。瀬多の決断力がどれほどのものか、確認しておきたい」 漆黒の騎士、ゼルギウスは知将である。その高い戦闘力と類稀なる知略でベグニオンの将軍の座についた。 グループのリーダー格の男がどれほどのものか。それを確認する必要があると考えるくらいの知性は、漆黒の騎士も優に備えていた。 そんな漆黒の騎士の考えを理解しているからこそ、瀬多は彼を無視して話を続ける。 「この選択。俺は二番、主催の目的を知る為に使おうと思っている。信頼性に欠ける不確かな情報だが、真実を教えてくれると言うのなら、これが一番知りたい」 当然のことながらクレームが飛んだ。 「はあ!? そんなもの知ったところでどうなるってのよ! ここは断然三番でしょうが!」 「……お嬢様。どうかしたのですか?」 そのレミリアの声に、咲夜が目を覚ましたようだった。遅れて千枝も目を擦りながら身体を起こしている。 せっかくなので全員に集まってもらい、話を進めることにした。 「どうして二番を、という意見が出たが、他の皆はどうだ? もし選ぶとしたらどれにする?」 千枝、咲夜の二人が迷わず三番の『この島がどこにあるのか』を選んだ。アドレーヌは首を傾げて決めかねている様子で、漆黒の騎士は元より意見を言うつもりはないようだ。 普通に考えて、主催の正体も開催理由もこちらには何の関係のない話だ。そんなものを聞くよりも、ここがどこかを知った方が脱出に有利のはずである。 「何故二番なのか。その答えは簡単だ。他の選択肢は、この三択を迫られた時点で簡単に推測できるからな」 どよめきが起こる。漆黒の騎士だけが、じっと瀬多を見つめている。 「……おい。本当にわかるのか? ここがどこなのか」 レミリアの静かな問いに、瀬多は頷いた。 「イザナミは殺し合いを進めなければならない。どういう目的があるにせよ、それは確かだ。だというのに、脱出のキーである情報を渡すなんておかしいとは思わないか?」 自分達を助けようとしている助っ人が主催側にいることを理解した今、イザナミの目的はあくまで殺し合いを進めることにあると見ていい。 そうなると、場所を特定するような情報をおいそれと参加者に渡すとは考えづらい。 何故なら自分達のいる場所というのは、そこから脱出する者にとって必ず突き止めねばならない障害で、逆を言えばそれさえ分かれば様々な解決策を編み出すきっかけとなるのだから。 「脱出されるのは奴だって嫌なはずだ。なのに、そのキーとなり得る情報を無償で教えようとしてる。それは、絶対に破られない自信があるからだ。……さて、それならここは一体どこだ?」 瀬多の問いに、千枝は口元に手をやって考える。 「えーっと……、太平洋のど真ん中……とかは駄目だよね。首輪を外せたら出られるし」 「……もしかして、結界が張ってあるの? それなら場所を知られても何の問題もない」 「まあ、そんなものがあるのなら当然施しているだろうな。だがそれはあくまで保険だ」 そう。イザナミが用意した呪縛はそんなものではない。結界だって壊せばそれで済むはずなのだ。絶対に破られないというわけじゃない。 「絶対に逃げられない場所。それは、逃げ場のない場所だ」 「逃げ場所がない……?」 「世界だよ」 全員の思考が一瞬止まった。 「ここは殺し合いの世界。人が殺し合うためだけに存在する世界なんだ。だからたとえ海を渡ろうと、待っているのはこの島のみってわけさ。まぁおそらく、それを知られないように何か細工はしているだろうが」 ここにいる全員が、驚きで声を出せなかった。 「ちょ、ちょっと待って! それってつまり……、ここは小さな地球ってわけ?」 「その通り。だから俺達は逃げられない。何故なら、世界を渡り歩く力も技術も、神ではない俺達は持ち合わせていないからな」 千枝は思わず放心する。咲夜は動揺を隠そうと必死だし、アドレーヌは先程から驚いてばかりいる。レミリアは無表情だが、元々脱出に関しては瀬多任せだ。大した危機感もないのだろう。 「イザナミが絡んでいる時点でだいたい想像はついていた。だが、今回の件で確信した。俺達は世界を移動しない限り、奴らの顔すら拝めない」 世界を越えて集められた参加者。国産みによって日本を創世したイザナミ。これらの要素は瀬多の推理を補強するものだった。 そして、ここにきて現れた三択の情報提供。その自信に裏打ちされた行為は、これくらいのハンデがなければまずしてこないだろう。 「主催の正体は神に他ならない。そしてここは、神が用意した殺し合いの世界だ」 有り得ない。という言葉は誰も使わなかった。 何故なら、彼らは既に有り得ないことに巻き込まれている。そして、それを実現できる神を、既に二人も知っているのだ。 「ここまで言い切るとは。さすがだな、瀬多総司」 漆黒が薄く笑う。 「……そうだな。これはただの仮説。何の確証もないことは否定しない」 「だが、信じるに値する仮説だ。戦には絶対などという言葉は存在しない。そんな時に必要なのが、将の英断だ。今回の考察は、君にそれができるという証明になった。君の意見に従おう。ここは二番だ」 漆黒の意見に、反対する者はいなかった。 全員の顔を見つめ、その意を確認する。 「よし。じゃあ、二番を選ぶぞ」 瀬多は躊躇なくカーソルを二番に持っていき、ボタンを押した。 『ピンポンピンポンピンポーン! 大正解~~~!!!』 瞬間、イザナミの声が響き渡る。 『いやぁ、運がいいねぇ君。他の選択肢を選んでたら首輪爆発してたよ~』 さっと、アドレーヌが顔が蒼くなる。 「大丈夫。ただのはったりだ」 『その通りでーす! はったりでーす!』 まるでこちらの動向を察知しているかのようなタイミングでイザナミは言った。 『ちなみに、情報を教える気もありませーん! ただの時間稼ぎでーす!』 「は!? ちょ、ちょっと何言ってんのよこいつ! こっちは散々────」 「少し黙りなさい。声が聞こえない」 咲夜に無理やり口を押さえつけられ、うーうーと唸る千枝。 しかし、瀬多はじっとイザナミを見つめ、その言葉に全神経を集中させていた。 『当然だよねー。こんな重要なこと、主催者の俺が教えるわけないもんね☆ あ、怒った? ごめんごめん。まぁでも、実はヒントはあげてるんたよ。 間接キッスじゃないよ。ちゃぁんと、く・ち・う・つ・し・で☆ とある人物にだけ、だけどね。そいつを探し出して聞き出せば? まぁ、そいつも気付いているとは思い難いけどねー。所詮は小僧だから』 (何だかんだと言いながら、色々教えてくれてるじゃないか) 小僧というからにはその人物は男で、おそらく高校生辺りだろう。 (……ん? 待てよ。これはひょっとして……) 『アイラブユーフォーエバー。でも俺は、ちゃぁんと人だって愛してまーす! というわけで、イザナミちゃんからの貴重な情報提供で・し・た☆』 そこでイザナミの姿は画面から消えた。 「どこまで人を舐めたら気が済むんだ。あの神は」 レミリアが毒づく。 「いや。……これは重要なメッセージだ」 必死で頭を働かせながら、瀬多は呟くように口を開く。 「アイラブユーフォーエバー。イザナミという名前。小僧。そして、口移しでヒントを与えたという言葉。わざわざ間接キスじゃないと言っているところを見ると、これは奴自身が直接ヒントを話したと言いたいんだろう」 「だから何だ? そんなことがわかったところでどうにもならないじゃないか」 「アイラブユーと言ったんだぞ。そして、続く言葉を見るに、これは人に対して向けられた言葉じゃない。人じゃない誰かに対する言葉だ。こんな回りくどい言い方、何の意味もなくするものじゃない。 このセリフは、誰か特定の人物を匂わせる言葉だ。そして、言う必要もないのにわざわざ自分の名前を明かした。これらの情報は、一人の参加者を指している」 「あ! そうか!!」 千枝が突然叫んだ。 「瀬多君のことだ! イザナギとイザナミ。世界を作った二人は夫婦だった。愛し合っていた!」 いつだったか、瀬多と二人、図書館で勉強していた時に日本神話について少しだけ調べたことがあった。自分達のペルソナが日本の神になぞらえられていることに気付いた瀬多が、興味本位で本を漁っていたのを、千枝は横で見ていたのだ。 「もしかして、クリスタルを手に入れた場所……ですか?」 「そうだ。それしかない。あそこで俺達は、思いもかけずヒントをもらっていた。そうイザナミは言いたいんだ」 イザナミの言葉がぐるぐると頭を回る。だが、何も思いつかない。 (なんだ。あいつは何を言っていた?) ────真実なんて虚構だ。君達が真実だと判断したこと。それこそが真実なのさ──── (……違う。一番それらしい言葉だが、何も思いつかない。このフレーズじゃない) しかし、それ以外に奴が仄めかすように言っていた言葉などない。何かほんの少しでも違和感を覚えたフレーズはなかったか。 瀬多は長考する。しかし、いつまで経っても答えは見つからなかった。 「あ、そうだ」 五分程経っただろうか。千枝が咲夜の方を振り返った。 「みんなに教えとくべきじゃない? ほら、ゲーム機に触れたら味方が増えるってやつ」 (……ゲーム、機?) 「ああ、そうね。あんたもちょっとは頭が回るじゃない。……猿くらいの知能はあるのか」 「おいこらちょっと待て! 普通に聞こえてんぞ!! 猿くらいの知能はってなんだ! あたしは人間! 人間並みの知能しか持ってない!! つか、それ以前は猿以下だと思ってたってこと!?」 「そうね。まぁ犬くらいはあったんじゃない?」 「があああ!! むかつく!! まじむかつくこの女!!」 ────これも、ゲームを面白くするためだ──── イザナミの言葉。それと同時に別の言葉が浮上する。それはイザナミのものではなく…… ────最高のゲームとは、何でしょうか──── 瞬間、瀬多の中で何かが符号した。 「そうだ! 確か、……確かイゴールも!」 喧嘩を始めていた咲夜達が止まる。それを止めようとしていた漆黒の騎士も、慌てていたアドレーヌも、愉快そうに見ていたレミリアも、全員が瀬多を見つめる。 「くそっ! そういうことだったのか! イゴールとの会話があったから違和感に気付かなかった。……いや違うな。イゴールとの会話の時点で、気付くべきだったんだ」 「瀬多。少し落ち着いて、私達にもわかるように説明してくれ」 漆黒の騎士にそう諭され、瀬多は慌てて頷いた。 大きく深呼吸。 (落ち着け。今は冷静になるところだ。この情報を受け、冷静に相手の真意を読むべきところだ。浮かれるところじゃない) 瀬多はそう自分に言い聞かせ、慎重に口を開いた。 「……イザナミは、この殺し合いをゲームだと言った。自分がゲームマスターだと明言した。しかし今思えば、あれは失言中の失言なんだ。イザナミからしてみれば」 ゲームマスターとはゲームの中心に位置する存在だ。その存在を通して、全員がゲーム内の役割を果たす。 「あいつは、ゲームのキャラクターが本当は喋るべきところだと言っていた。しかし、そのキャラクターはマルクという主催者だ。これはマルクの存在を軽視しているということで、そもそもあの段階で言うべき言葉じゃなかった」 自分をゲームマスターだと例えたイザナミが、マルクをゲームのキャラクターとして比喩するということは、彼がゲームの駒だということを意味する。要するに、マルクは参加者である自分達と同等の存在だと明言したことになるのだ。 しかしそれは矛盾している。何故なら、イザナミは主催者をマルクだと偽っていたのだ。自分が裏にいることを隠し、マルクこそが諸悪の根源だと思わせていた。 だからこんなところで、自分の口から自らがゲームマスターだと語ることは、とんでもなく作為的な行為なのだ。 「イザナミにアスタルテ。もはや主催者候補は完全に出揃っている。そこにマルクが付け入る隙は、まぁなさそうね」 マルクはただのピエロだ。ギャラティックノヴァを使って騒動を起こしはしたが、それ単体では何の力も持っていない。そんな者が主催者だと考えるよりは、神であるイザナミが主催者だと考えた方がしっくりくる。 しかし、それをイザナミが隠していたこともまた事実。 「自分を神と断言した時点で容易く論破されることではあるが、それでもわざわざ言う必要はなかった。つまり、イザナミはゲームという言葉を使う必要がなかった」 「何だそれは? まるでその言葉を使いたいがために、敢えてマルクを傀儡だと教えたとでも言いたいようじゃないか」 「その通りだレミリア。その通りなんだ。あの段階で、イザナミにどんな思惑があったのかはわからない。わからないが、その目的の一つがそれであることは間違いない」 「ゲームという言葉が、どんな意味を持つんですか?」 「正確に言えば、ゲームじゃない。奴は、ゲームという言葉から、“遊び”という言葉を連想させたかったんだ」 イゴールの言い回しも、今思えば不自然だった。 遊びにルールを付与したものがゲーム。そして、ゲームがこの殺し合いだと言う。 しかし、言葉の定義としては若干それは違う。遊びにもルールは存在するし、そもそもそうでなくては遊びではない。あの時は何とも思わなかったが、今思うと、その矛盾は異常なほどに際立っている。 「千枝。遊部、という言葉を聞いたことはないか?」 「え? あ、あたし!? うーん……わかんない」 突然名指しされ、慌てながらもきっぱりと千枝は言った。 「古代、朝廷で神事に奉任した役職の一つだ。その役どころを簡単に説明すると……、魂を鎮める職業」 それは、漆黒の騎士もアドレーヌも知るはずのない情報だ。何故ならこれは、日本史に関する知識がなければ知り得ないものなのだから。 「遊びという言葉の起源がそれだ。そしてそこから生まれたのが神遊び。いわゆる、神楽舞いってやつだ」 思わず漆黒の騎士がストップをかける。 「ま、待ってくれ。聞いたことのない話ばかりでついていけない。まず神楽舞いというのはなんだ?」 「別名、神楽。神座という言葉が転じた言葉で、神事を行う際に行われる歌舞だ。以前は神憑りを行い託宣することを目的としたものだったが、今では神事の際における神の奉納の舞いとされている」 全員が首を傾げているところを、千枝と咲夜だけが「聞いたことはある」といった様子で、頷いていた。 「天の岩戸伝説というものがある。太陽の神である天照大御神が岩に閉じこもり、世界が闇に閉ざされた時、天宇受女命は舞いを踊ることで岩から出すことに成功した。 その踊りが神楽、神遊びの起源だといわれている。天宇受女命の子孫、猿女君が宮中で鎮魂の義を携わっており、このことから神楽の元々の意味は招魂・鎮魂・魂振を行う為の儀式だと考えられているんだ」 「……要するに、イザナミのゲームマスターという言葉は、その鎮魂とやらを取り仕切る立場にある、と言いたかったわけか?」 漆黒が腕を組みながら呟く。瀬多は思わず微笑んだ。 「知識なしでついてくるのは厳しいんじゃないかと思っていたが、さすがだな」 「要点だけだ。話は半分も理解していない」 「それだけわかれば十分だ」 瀬多は改めて漆黒の騎士の有能さに感心した。 参加者内でもトップクラスの力を持ち、さらに頭脳明晰。 天は二物を与えるとはこのことか。 そう考え、その天に喧嘩を売ろうとしているかもしれないことを思い出して苦笑する。 「この殺し合いは、神遊びをさせるためのもの。俺達は、世界という巨大な神楽殿の中で、神楽を踊らされているってことだ」 イゴールの定義でいえば、遊びにルールが付与されたものがゲーム。ここでいうゲームが殺し合いで、遊びが神遊びなのだとしたら。 殺し合うというルールが加えられた神遊び。それがこの殺し合いの正体。そう瀬多は考えたのだ。 「私達は、誰かの魂を鎮めるための生贄ってわけ? 要は、墓への供え物として私達の魂を必要とした」 「じゃあ、その死んじゃった人ってのは誰? すんごい偉い神様?」 咲夜と千枝の言葉に、瀬多は首を振った。 「違う。二人とも鎮魂という意味を勘違いしている。鎮魂は、決して死者に対して行われるものじゃない。元々、生者に対して行われるものだったんだ」 鎮魂、と聞いて一番に連想するのは、死者を鎮めるというものである。現在の風習では確かにその認識は間違っていないが、元々の意味合いとしては少し違う。 「日本は古来から、魂を不定着なものとしてきた。ほら、昔話でよくあるだろ。魂が身体から抜け出すって話が」 「ああ、確かに」 千枝が頷く。 小学校の図書館に置いてあるような怪談話に、そういう話がよく出てきたことを千枝は思い出していた。 おじいさんが眠っている間に魂が抜き出て、浮遊霊となって彷徨う。確かそんな話だった。 「生者であろうと、魂は出たり入ったりするものなんだ。そこで鎮魂の儀式というものがある。要は、出たり入ったりする魂を元々の身体に押し込もうっていう考え方だ。 鎮魂祭という行事があって、それは天皇の魂を体内に納め、活力を高めるために行われている。毎年の恒例行事なんだが、それほど日本人は魂を不定着なものとして見てきたんだ」 鎮魂とは、魂を鎮めるのではなく、肉体に魂を定着させるもの。それが本来の意味なのである。 「……要するに瀬多は、この殺し合いがとある肉体に魂を定着させるものだと言いたいわけか?」 漆黒の言葉に、瀬多は頷いた。 「こいつを見てくれ」 攻略本のとあるページを開いて、瀬多は皆に見せた。 カービィの英雄伝。ギャラティックノヴァを悪用するマルクを倒す話だった。 「ギャラティックノヴァ。何でも願いを叶えてくれる星、だそうだ」 「おいおい。そんなものがあるのなら、それこそ主催の目的なんてどこ吹く風じゃないか。これを使って叶えればそれでいい」 「それはおそらく不可能なんだ。何故なら、ギャラティックノヴァの力を使ったマルクは、カービィに一度負けている」 そう。それはギャラティックノヴァが不完全なものだという証明に他ならない。 「もしもだ。もしも、ギャラティックノヴァを肉体に見立て、そこに魂を集めていたとするならどうだ? 不定着な魂を、肉体を破壊することで完全に追い出し、本来の身体とは違う別の肉体に移し替えていたとするなら。そしてそれがギャラティックノヴァという入れ物だとするなら、こういう考え方はできないか? 主催者の目的は魂の収集。この殺し合いは、輪廻転生の世界を作るための足掛かりだと」 その言葉に全員がぎょっとした。 「世界を作る!? そんな馬鹿げたこと────」 「を、したんだろう? 女神アスタルテは」 漆黒の騎士は黙って頷いた。 「イザナミの目的ははっきり言って不明だ。しかし、アスタルテの目的はわかる。もしも彼女がこの殺し合いに一枚噛んでいるのなら、その目的は世界創世に他ならない。そうだな、漆黒?」 「ああ。確かにその通りだろう。女神は人間を滅ぼすべきだと考えているが、同時に人間を愛していた。闘争もなく、平和のみを考える人間だけが暮らせるより良い世界を作ることが、女神の目的だと考えて間違いない」 全員が押し黙る。これで、瀬多の仮説は少なくとも馬鹿げたものではなくなった。 「世界創世。この仮説を前提に考えると、面白い符号が続々と出てくるんだ。たとえば、さっき説明した天の岩戸伝説。太陽の象徴である天照大御神を呼び戻すための方法が神遊びだったわけだが、元々太陽というのは生命の象徴として使われている。 それを踏まえれば、これはこういう風にもとれないか? 神遊びを行うことで、命をなくした世界を再び生命の住む場所へと変えた。要するに、生命溢れる世界の再構築。これは世界創世の構図だった」 「天の岩戸伝説に則り世界を創世する。そのための舞台役者が私達……」 聞けば聞くほど荒唐無稽な話だ。しかし、それを否定する要素はどこにもない。 「この天の岩戸伝説。一説によれば日食現象を表したものだともいわれている。そして、日食現象というのは死と再生を表す隠喩。太陽を司る天照大御神が岩戸に隠れるということは、その存在の死を意味する。それが神遊びによって生を得て、世界を再び照らし出した。 俺達参加者が滅んだ時世界は暗黒となり、また俺達の死の舞いによって天照大御神は姿を現すっていうわけだ」 岩戸に隠れた太陽。それが参加者の全滅を表している。そして、ギャラティックノヴァへと昇る魂、鎮魂こそが天宇受賣命による神遊びで、天照大御神の復活はその神遊びによって作られた世界のことを表す。 天の岩戸伝説を見立てた世界創世。それがこの殺し合いの正体。 確かにそれは、まったく矛盾なくこの殺し合いの本質を説明していた。 「……その面白い符号とやらはまだあると?」 瀬多は頷いた。 「誰かが世界を創世したいと考えたとしよう。しかし、その力を持っていても必ず世界は悪い方向へ向かってしまう。人間は争いを止めず、自分の思う世界が作れない。どうにかしたい。そう考えた時に、ギャラティックノヴァを見つけた」 漆黒の騎士の目が大きく開かれる。 「……まさか」 「だがギャラティックノヴァには、悪い人間、負の闘争というものが認識できない。何故なら、それはあまりにも漠然としたもので、人によって定義が変わるからだ。ギャラティックノヴァは言葉通りにしか受け取らない。言葉という不完全な伝達手段を用いて願いを叶える。 だからたとえ正に満ちた世界を、正の気しか持たない人間を作ろうとしても、それはギャラティックノヴァが厳選したもので、自分の意に当てはまるものではない可能性があった。それを解消するには……」 「……認識、させればいい。……そうか。それが殺し合いを開いた理由。私達の闘争を、自分の世界にはいらない事象を抹消させるための……!」 殺し合い。それは時に、戦争よりも大きな負の感情と悲劇を生む。 疑心、殺意、利己心。 この場所は、確かに人間の醜さの集大成といえた。 その集大成を認識させ、あるいは自分達の価値感に合わせて厳選し、そんなことが起こらないような世界を作ってくれと願えば、理想の世界は創世される。 「実は、千枝の言っていた仮説は一見的外れなようで、かなり真実に近い仮説だったんだ」 「へ!? わ、私なんか言ってたっけ?」 「ゲーム機の機能だよ。助っ人は一体どうやって自分達を助けるつもりなのかっていう話になっただろ? あの時、魂だけを取り出して新しい肉体に移し替えるんじゃないかって言ってたじゃないか。あれが実はこの世界自体の機能で、しかもその魂の入れ物、新しい肉体は既に決まっていた。ギャラティックノヴァという、どんな願いも叶えられるスペックを備えた星に」 図らずも、千枝はこの殺し合いの本質を突いていたということだ。 それを指摘した本人が一番驚いているようだが。 「最後の符号を教えよう。マナという言葉を聞いたことはあるか? 超自然的な力の概念で、映画やゲームにもよくでてくるものなんだが、要は世界に宿る生命エネルギーのようなものだ。日本神道ではそのマナを外来魂と言うらしい」 千枝も、マナという単語は耳にしたことがあった。 「依り代という言葉があるように、日本では古来からあらゆるものに神や精霊が宿るとしてきた。海、山、大地、太陽、といったものにな。その神や精霊のことを、総じて外来魂と呼ぶんだ」 あらゆるものに外来魂が宿る。そして、その外来魂がマナと呼ばれる生命エネルギー。この世にある全てのものは、その生命エネルギーがあって存在することができるということだ。 「あらゆるものに宿るエネルギー、力が外来魂と言うなら、こういう考え方もできないか? 俺達の肉体にもそのエネルギー、外来魂は宿っているはずだと。そして、それが俗に言われる魂であるとするなら、俺達の魂は海や大地の外来魂の代替物として使えるんじゃないかって」 魂という世界を創世するためのエネルギー。それを集めるのが、この殺し合いの目的の一つなんじゃないか。そう瀬多は言いたいのだ。 「……世界創世を企む者にとって、私達の魂は最高のエネルギー体ってわけね」 「神も認めない濁った魂はマナとして世界の礎にしてしまえば効率が良い。神が良しとする魂は、転生される魂の候補としてギャラティックノヴァに仕舞い込んでしまえばいい。 そうして厳選された魂と、使用者の望まぬものを認識したギャラティックノヴァに再度お願いをするんだ。より良い世界を作って下さい。……まさに大団円だな」 全員が押し黙った。 そのあまりに壮大なスケールに、皆が圧倒されていた。 天の岩戸伝説になぞらえた殺し合い。負の感情を認識させる殺し合い。魂を収集するための殺し合い。 瀬多が提示した三つの仮説。その全てが一つの目的を指し示している。 世界創世という、これ以上にない程の強大な目的を。 Reach Out To The Truth(2)へ
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/2164.html
《巽(たつみ)完二(かんじ)/Kanji Tatsumi》 small_1378380681.jpg CV 関智一 アイコン 巽 完二 性別 男 生年月日 1996年1月19日(山羊座) 血液型 A 身長 183cm 体重 65kg アルカナ 皇帝(正位置:権威・男性的 逆位置:傲慢・意志薄弱など) ペルソナ タケミカヅチ → ロクテンマオウ 高校1年生。中学時代に一人で暴走族を潰したと噂されるほど札付きの不良少年。 周囲からは強面と経歴から恐れられているが、打ち解ければ人懐っこく、根は素直で純真、年上を敬い上下関係を気にする律儀な性格。 また、前述の暴走族を潰したというのも、母親が暴走族がうるさくて眠れなくなったから、という理由である。 動物や可愛いものが好きで、おっとっとの潜水艦探しが趣味だったり、時には子供じみた対抗意識を燃やしたりと、外見とはギャップのある一面も。 実家は染物屋で、その影響から裁縫などが得意。 菜々子の工作を手伝ったりヌイグルミを作ったりなど手先が細かく器用で 彼がデザイン・作成したカワイイぬいぐるみや編みぐるみ、鍋つかみにはすでに商品価値がつくほど。 一方で、当初はこうした内面と外面の不一致に対する悩みを抱えており、また自分の趣味を女子に否定されたことにより、女性に対して苦手意識を持っていた。 さらに事件の調査で接触してきた直斗を意識するようになるが、直斗が女性であることは知らなかったため 自分は同性愛者なのではないかと大真面目に思い悩むようになる。それがきっかけでシャドウを発現、主人公らに救出されることになる。 ちなみに、彼のマヨナカテレビの番組及びダンジョンである熱気立つ大浴場は作中屈指のキワモノで、別の意味で先に進むのが怖い。 もう1人の自分の姿もふんどし一丁のほぼ全裸だし、変身したシャドウのデザインもマッチョの巨体の首あたりに無数の薔薇が敷き詰められ そこから顔を赤らめた裸の完二の上半身が生えているという壮絶な有様。なお、シャドウの中では唯一最初から取り巻きを伴っている。 (アニメ版では、取り巻きの胸にNとTの文字が入っていて、一応のキャラの区別はされている) 頭はそれ程良くなく、興味のない事柄にも執着しないが、人を見る目はある模様。 おでこが広く、色素の薄い髪をオールバックにし、ドクロ柄を愛用、学生服は肩から羽織るスタイルを貫いている。 メガネは唯一サングラスをかける。なお、仲間になった際、鼻眼鏡を装着させられた。 戦闘ではパイプ椅子や盾などを鈍器として使用。ペルソナは物理型だが、電撃属性も全て覚える。 覚える物理の特技は単体へのものしかないが、力と耐の面においては千枝を上回る。ただ速が低いため命中率はやや悪い。 追撃は敵複数に効果が及び、ダウンさせる。 BGCOLOR(silver) 関連ページ 鳴上 悠 花村 陽介 里中 千枝 天城 雪子 久慈川 りせ 白鐘 直斗 クマ 関連画像 キャラクター紹介 【ペルソナ4】へ戻る
https://w.atwiki.jp/persona4/pages/85.html
チャート 12月 日 曜 天気 イベント 自由行動 1 木 曇 南極30度→100万ドル - 2 金 曇 結核菌→フランス語 夜自宅でセーブしておくと良い 夜セーブのみ 3 土 曇 テスト終了後生田目の病室でED分岐イベント有り クマ失踪BADEND回避でゲーム続行この時点での学内コミュMAXキャラ(非パーティキャラ)から留守電愚者ランクMAX審判コミュ入手 夜セーブのみ 4 日 曇 生田目に事情を聞く審判コミュ1→2→3 夜自宅でセーブしておくと良い 夜セーブのみ 5 月 曇 商店街北側の主婦から、「春の事件について」聞くジュネスの女子生徒から「不審な人物について」の話しを聞く商店街南側の女子生徒と会話する商店街・ジュネス・河川敷にいる全員に春の事件と不審人物について聞くと犯人選択 3回ミスでBADEND審判コミュ3→4→5 星コミュMAX 昼 商店街各種施設+セーブが利用可能夜はセーブのみ 6 火 曇 審判コミュ5→6クマ復帰 クマのペルソナがカムイに転生 夜セーブのみ 7 水 曇 審判コミュ6→7→8 夜セーブのみ 8 木 曇 試験結果発表「禍津稲羽市-マガツマンダラ」攻略開始(ダンジョンクリア(審判9,10)すると12月23日まで強制スキップされるので注意)以降仲間とのコミュ進められますが恋人コミュMAX後の「一緒に過ごす」事は出来ないようなので注意 放課後/夜 9 金 曇 授業 昆虫→知識UP 放課後/夜 10 土 曇 授業 親指→知識UP 放課後/夜 11 日 曇 時価ネットたなか (見ることは出来るが購入は出来ない) 夜:自室にてメンバーから電話 昼/夜 12 月 曇 放課後/夜 13 火 曇 放課後/夜 14 水 曇 放課後/夜 15 木 曇 放課後/夜 16 金 曇 放課後/夜 17 土 曇 授業 人差し指→伝達力、千枝好感度UP 放課後/夜 18 日 曇 昼/夜 19 月 曇 放課後/夜 20 火 曇 放課後/夜 21 水 曇 授業 王族→伝達力、陽介好感度UP 放課後/夜 22 木 曇 この日までに禍津稲羽市をクリアしないと、クリスマスイベント発生せず 放課後/夜 23 金 曇 恋人関係にある異性から24日一緒に過ごそうと誘いのメールが順番に来る。複数いる場合、雪子→千枝→りせ→直斗→あい→文化部→陽介達の順。全員断っても特にメリットはない。 昼/夜(未クリア時) 24 土 曇 「禍津稲羽市-マガツマンダラ」タイムリミット恋人関係の異性(いなければ仲間)と過ごす尚、ダンジョンクリア後からここまでセーブするタイミングはない 放課後/夜(未クリア時)クリア時は夜セーブのみ 25 日 曇 イベントの後3月20日まで強制スキップ 26 月 --- --- --- 27 火 --- --- --- 28 水 --- --- --- 29 木 --- --- 30 金 --- --- --- 31 土 --- --- --- 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 3月
https://w.atwiki.jp/cerulidatafile/pages/928.html
名前 国際警官 春麗 レアリティ 史詩 属性 火 ジョブ ウォリアー タイプ 自身回復 <ステータス(Lv100)> 戦闘力 7999 HP 62832 攻撃力 2468 防御力 478 速度 240 <スキル> 千裂脚Lv1(アクティブ) ターゲットに向かって高速移動し、多段攻撃で攻撃力の80%の物理ダメージを6回与え、最後に攻撃力の120%の物理ダメージを与えて転ばせる。その後6秒間、自身のHPを毎秒3%回復する。 千裂脚Lv2(アクティブ) 6秒間、自身のHPを毎秒4%回復する。 気功拳Lv1(アクティブ) 前方の敵に攻撃力の180%の物理ダメージを与えて転ばせる。 格闘家Lv1(パッシブ) HPが20%、攻撃力が10%増加する。 <ボイス> キャラ画面「この世に私を倒せる男はいないわ!」 通常攻撃1「とおった!」 通常攻撃2「はっ!」 通常攻撃3「やっ!」 通常攻撃4「ていっ」 必殺「はあーっ、はあっ!」 <紹介> 国際警察の特別捜査官で、世界征服をもくろむ悪の秘密結社のボス・ベガにより殺された父の敵を討つべく警察官になる。中国武術に精通しており、さらに国際警察の射撃大会で6位入賞を果たすなど、「世界最強の女性」の称号を得るに至った非常に実力の高い女性格闘家である。